QUESTION

法人の節税や退職金積み立てを考える場合、一般的な長期平準定期保険よりも、低解約付の長期平準定期保険を選ぶほうが良いですか?

ANSWER

お客様の状況によっては、必ずしも低解約付の長期平準定期保険が最良の選択肢とならない場合もございます。参考にしてみて下さい。

必ずしも低解約付の長期平準定期保険が最良の選択肢とは限らない。

「一般的な長期平準定期保険よりも、低解約付の長期平準定期保険を選ぶほうが良いですか?」とのことですが、ご質問頂いた内容だけではなかなか回答が難しいものとご理解下さい。お客様の状況によっては、必ずしも低解約付の長期平準定期保険が最良の選択肢とならない場合もございます。

 別のよくあるご質問でも紹介しましたが、逓増定期保険や長期平準定期保険を販売する保険会社の中には、あえて前半部分の解約返戻金を抑える(戻り率を悪くする)「低解約」や「解約返戻金抑制型」、「低払い戻し金型」などと呼ばれるオプションを用意している会社があります。

 この低解約のオプションを付けることで、

  • 契約者である法人は、最初の数年間は低い戻り率となるリスクを背負う。
  • その代わりに毎年の保険料を割安に設定することができる。
  • 結果としてピーク時の解約返戻率も非常に高く設定することができる。

 といったメリットを得ることができます。

低解約返戻金型と標準型の長期平準定期保険。ピーク時の解約返戻率は?



【例:低解約返戻金型と標準型の比較】

  • 被保険者は40歳男性。20年後の60歳頃を解約返戻率のピークに。
  • 保険金額1億円。年間保険料は200万円。
  • 同じ保険会社の商品で低解約返戻金型と標準型を比較。


低解約返戻金型と標準型の比較
(※低解約期間や解約返戻率のピーク時期は、お客様のご要望に合わせて設定可能です)

 例えば上記のような保険契約の場合、左の低解約のオプションをつけた契約は、契約当初からの解約返戻率を低く抑えることで、20年目のピーク時期には103.7パーセントという高い解約返戻率を設定することができます。一方で、標準型は早い段階から解約返戻率を高く設定できるかわりに20年目の解約返戻率は97.8パーセントと、低解約返戻金型と比較して約6パーセント低くなってしまいます。

 仮に年間保険料200万円の保険と仮定すると、20年間で支払保険料の累計は4,000万円。ピーク時の解約返戻金は、低解約返戻金型が4,148万円(103.7%)に対して、標準型が3,912万円(97.8%)。両者には236万円の差が生じます。

一見すると、低解約返戻金型の長期平準定期保険がお得に見えますが…。

 一見すると236万円もお得になるため、低解約返戻金型の保険を選びがちです。しかし、このメリットはあくまで「低い解約返戻率で解約した場合には大きな損失が出てしまう」というデメリットと表裏一体にあることをご理解下さい。

 安易に低解約返戻金型を選ぶのではなく、法人の状況を加味しながら、どちらのタイプの長期平準定期保険に加入するのか慎重に検討する必要がございます。

  • 法人としての売上は長期に渡って安定している。
  • 退職金として、毎年200万円程度を積み立てていくのは問題ない。
  • 最終的に得られる解約返戻率をとにかく重視したい。

 こういったケースでは左側の低解約返戻金型の長期平準定期保険で100パーセント以上の解約返戻率を設定するべきかもしれません。一方で、

  • 法人として売上はまだ安定していない。
  • ピーク時よりも、早い段階から高い解約返戻率を設定することを優先したい。
  • 万一の際には、保険解約や契約者貸付で急な資金需要に対応できるようにしたい。

 こういったケースでは右側の標準型の長期平準定期保険で早い段階から解約返戻率が高くなる保険商品を選ぶのがオススメです。

長期平準定期保険以外の選択肢も含めて最適な保険選びを。

 また、「一般的な長期平準定期保険よりも、低解約付の長期平準定期保険を選ぶほうが良いですか?」とのことですが、お客様のご要望や法人の状況によっては、そもそも長期平準定期保険以外の保険商品のほうが最適なケースもございます。

「低解約型か標準型か?」という選択肢を考える前に、他の保険商品も含めて「そもそも長期平準定期保険が最適かどうか?」も併せてご検討頂ければと思います。

 退職金積み立ての保険であれば、長期平準定期保険以外にも、同じ半分(1/2)損金であれば逓増定期保険。全額損金であれば、全額損金の定期保険や生活障害定期保険などの選択肢もございます。

 また、法人の退職金積み立てに活用できる保険商品を取り扱う保険会社は20社近くございます。限られた数社だけで検討するのではなく、これら全ての保険会社を網羅して最適な保険商品を選択されることをオススメします。

 退職金積み立ての保険は、長期間の支払いで払い込む保険料も高額になります。解約返戻率数パーセントの違いが最終的には、何十万、何百万円の差につながります。解約返戻率には徹底的にこだわって保険選びをして頂ければと思います。

 弊社では長期平準定期保険を含め、法人の退職金積み立てに活用できる保険商品を20社以上から比較・検討して頂くことが可能です。どうぞお気軽にお問い合わせ・ご相談を頂ければと思います。