QUESTION

節税対策の保険を考えていますが、役員は全員高齢なため保険に未加入です。そこで社員のうち健康面を理由に加入できないもの以外を加入させて節税できないかと考えていますが、この場合、損金に落ちるのでしょうか?会社の規定等で用意しておくべきことはございますでしょうか?

ANSWER

役員が未加入であることを税務署に対して合理的に説明できる。会社で弔慰金規定や退職金規程がしっかりと整備されている。この2点をクリアできれば損金に落ちます。一方で、どちらか一方でもクリアできなければ損金に落ちない可能性もあります。税務上のリスクをしっかりと考えて、顧問税理士と相談されてから実行に移すことをオススメします。

2つのポイントをクリアできれば損金に落とせますが…。

「役員は全員高齢なため保険に未加入です。そこで社員のうち健康面を理由に加入できないもの以外を加入させて節税できないかと考えていますが…」とのことですが、

  • 役員が未加入であることを税務署に対して合理的に説明できる。
  • 会社で弔慰金規定や退職金規程がしっかりと整備されている。

 上記の2点をクリアできれば損金に落ちます。一方で、どちらか一方でもクリアできなければ損金に落ちない可能性もあります。税務上のリスクをしっかりと考えて、顧問税理士と相談されてから実行に移すことをオススメします。

高額な保険契約は、相応しい被保険者を選ぶ必要があります。

 別のよくあるご質問でも紹介しましたが、対税務署面で考えた場合、原則として高額な保険をかけるには、それに相応しい被保険者を選ぶ必要があります。

  • 代表取締役や会長は会社への貢献度が一番大きいため、一番高額な保険(保障額)を設定している。
  • ナンバー2の役員はとりわけ売上面での貢献度が高いため、役員内でも高額な保険(保障額)を設定してる。
  • 会社への貢献度合いを考慮し、部長職以上の社員には一定額の保障をかけるようにしている。

 といった具合です。税務調査で高額な保険をかけている理由を聞かれた際に、しっかりとした根拠が説明できれば問題ありません。一方で、役員が未加入で社員だけに高額な保険をかける場合、この税務上の説明ができなくなってしまうケースもあります。

税務上のリスクを考慮。顧問税理士と相談してから実行へ。

「役員は全員高齢なため保険に未加入です…」とのことですが、この場合でも、例えば

  • 役員が71歳以上であり、年齢制限でそもそも保険に加入出来ない。
  • 役員は健康面を理由に保険会社に加入を断られてしまった(加入出来ない)。
  • やむを得ず、役員は未加入だが、会社の規定に沿って序列が上位の社員に保険をかけている。

 といった具合に、損金で落とすための合理的な理由が必要になります(併せて、会社の規約として弔慰金規定や従業員の退職金規程もしっかりと整備しておく必要があります)。

 一方で、

  • 役員も保険は加入できるが、節税面でより有利な社員が保険に加入した。
  • 役員も保険は加入できるが、解約返戻率が高いので社員が保険に加入した。

 といった具合に税務上の合理的な理由が無い(節税だけが理由になっている)、あるいは会社の規定として弔慰金規定や従業員の退職金規程も整備されていない、という場合、

  • 保険料として損金算入が認められない。
  • 保険料が給与扱いになってしまう。

 といった可能性も考えられます。

 この辺りは税務上のリスクをしっかりと考えて、顧問税理士と相談されてから実行に移すことをオススメします。