QUESTION

70歳くらいの高齢の役員を被保険者として節税対策を考えています。全額損金になって5年程度で解約返戻率もある程度高い保険商品はありますか?

ANSWER

現実的に70歳の被保険者で全額損金になる保険商品は無いもの、とご理解下さい。この場合、半分損金の保険商品を選択する、もしくは別の被保険者を使って節税プランを計画するほうが賢明です。

現実的に70歳の被保険者で全額損金になる保険商品は無い。

「70歳くらいの高齢の役員を被保険者として、全額損金になって…」とのことですが、現実的に70歳の被保険者で全額損金になる保険商品は無いもの、とご理解下さい。この場合、半分損金の保険商品を選択する、もしくは別の被保険者を使って節税プランを計画するほうが賢明です。

 別のよくあるご質問「法人の決算で全額損金の保険を探してます。具体的にはどんな商品が候補となりますか?」でも紹介しましたが、現在、全額損金になる保険としては

  • 全額損金の逓増定期保険。
  • 全額損金の定期保険。
  • 全額損金の生活障害定期保険。
  • 全額損金の養老保険。

 がございます。

 この中でも「全額損金の逓増定期保険」は36歳以上の被保険者は、そもそも全額損金の設定ができないため選択肢からは外れます。また、やや変則的ですが、全額損金の養老保険を使った逆ハーフタックスプランを使って、5年後に解約返戻率90パーセント近くを設定することもできますが、新規に引き受けを行っている保険会社はほとんど無いため、この選択肢もあまり現実的ではありません。

「全額損金の定期保険」と「全額損金の生活障害定期保険」も、高齢の被保険者では解約返戻率が極端に低くなってしまう(8割を下回ってしまう)ため、これらも現実的な選択肢ではありません。

※全額損金になる定期保険の多くは、保険期間の満了時(保険の終了時期)が70歳前後。また、法人の節税対策に活用される定期保険の多くは、保険期間の満了(終了時期)に向けて解約返戻率が徐々に下がっていきます。そのため、仮に70歳以下の被保険者で、健康診査をクリア出来た場合でも、満了間際の極端に低い解約返戻率しか設定することができません。

半分損金の保険商品が現実的な選択肢の一つとなります。

 この場合、設定できる解約返戻率などを加味すると、半分損金の保険商品が現実的な選択肢の一つとなります。全額損金の保険商品と違い、例えば半分損金の逓増定期保険などは、保険の満了時期も100歳近くまで設定できます。仮に高齢な役員を対象(被保険者)として保険をかけた場合でも、非常に高い(9割以上の)解約返戻率を設定することができます。

 ただし、原則として法人の節税対策に活用される保険の多くは、被保険者の年齢制限は70歳まで。「70歳くらいの…」とのことですが、70歳ぴったりであれば、逓増定期保険を活用することができます。しかし、71歳以上になってしまうと、そもそも逓増定期保険に限らず、加入できる保険商品がほとんど無くなってしまうため注意が必要です。

 保険会社や商品の中には例外的に75歳まで被保険者を設定できる節税保険もございます。ただし、原則としては被保険者の年齢制限は70歳まで、とご理解下さい。

他の役員に対して保険をかけることも現実的な選択肢の一つ。

 もし、

  • 被保険者は70歳以上で、半分損金であってもそもそも加入できる商品が無い。
  • 健康的な理由でそもそも法人契約の保険に加入出来ない。

 という場合、もう一つの現実的な選択肢として、他の役員に対して保険をかけるという方法が考えられます。例えば、

  • 退職金積み立て目的であれば、他の役員の保険を使って解約返戻金を積み立てることも可能です。
  • この場合、全額損金や半分損金など様々な選択肢から商品を選ぶことが可能です。

 もちろん、別の被保険者に保険をかける場合、高齢な役員への保障はかけることができません。ただし、保障が欲しい場合は、保障のみで掛け捨てタイプの割安な保険で用意することが可能です。この場合、保障と節税の2つを分けて考え、それぞれで条件面で有利な商品を選択されることをオススメします。

 ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ・ご相談を頂ければと思います。