QUESTION

契約者が法人。被保険者は会長。この場合、会長が解任したら保険は全て解約する必要がありますか?保険は一つも貰えないのでしょうか?

ANSWER

「1.会長の方が会社を離れて関係の無い存在になる場合」、「2.会長から退いた後も、通常の従業員として会社に残る場合」、大きく分けて2つのパターンが考えられると思います。1の場合は被保険者が会長となる保険は全て解約する必要があります。また、2の場合でも保険を継続することが可能ですが、税務上のリスクが発生するため、そのほとんどを解約する必要が出てくる場合もございます。参考にしてみて下さい。

大きく分けて2つのパターンが考えられます。

「会長が解任したら保険は全て解約する必要がありますか?」とのことですが、

  • 1.会長の方が会社を離れて関係の無い存在になる場合。
  • 2.会長から退いた後も、通常の従業員として会社に残る場合。

 大きく分けて2つのパターンが考えられると思います。1の場合は基本的に、被保険者が会長で、法人でかけている保険は全て解約する必要があります。また、2の場合でも保険を継続することが可能ですが、税務上のリスクが発生するため、そのほとんどを解約する必要が出てくる場合もございます。参考にしてみて下さい。

1.会長の方が会社を離れて関係の無い存在になる場合。

 まず「1.会長の方が会社を離れて関係の無い存在になる場合」ですが、別のよくあるご質問でも紹介しましたが、退職した社員にかけていた(被保険者としていた)保険は、全てを必ず解約する必要があります。

 会長が会社を離れる場合、その保険を法人でかけ続けることはできません。また、もし保険料を支払い続けてしまった場合は、税務調査で損金算入を否認されてしまいます。注意が必要です。

2.会長から退いた後も、通常の従業員として会社に残る場合。

 次に「2.会長から退いた後も、通常の従業員として会社に残る場合」ですが、この場合、被保険者である会長は会社に残るため、原則として保険契約を継続することができます。ただし、会長に高額な保険をかけていた場合はその継続が難しくなる可能性もあります。注意が必要です。

 対税務署面で考えた場合、原則として高額な保険をかけるには、それに相応しい被保険者を選ぶ必要があります。

  • 代表取締役や会長は会社への貢献度が一番大きいため、一番高額な保険(保障額)を設定している。
  • ナンバー2の役員はとりわけ売上面での貢献度が高いため、役員内でも高額な保険(保障額)を設定してる。

 といった具合です。税務調査で高額な保険をかけている理由を聞かれた際に、しっかりとした根拠が説明できれば問題ありません。

 一方で、会長を被保険者とした高額な保険に加入していた場合、会長職が外れる(一般の従業員になる)ことで、この税務上の説明ができなくなります。一般の従業員一人だけに高額な保険がかけられていれば、

  • 保険料として損金算入が認められない。
  • 保険料が給与扱いになってしまう。

 といった可能性も考えられます。そのため、会長に高額な保険をかけていた場合はその継続が難しくなる可能性もあります。この辺りは税務上のリスクをしっかりと考えて、顧問税理士と相談されてから実行に移すことをオススメします。

法人保険の一部を退職金代わりに現物支給してもらう。

 また、「保険は一つも貰えないのでしょうか?」とのことですが、おそらく法人を離れることで無保険状態になってしまうことを懸念されているものだと思います。

 会長の方であれば、

  • ある程度、年齢も高くなっている。
  • これから新規に個人で保険を検討しようと思っても、健康状態の問題で加入できないかもしれない。
  • 仮に加入できたとしても個人で支払うには保険料が高くついてしまう。

 といったことが考えられます。

 この場合、例えば、法人でかけていた保険(特に保障目的で加入してた商品)の一部を退職金代わりに現物支給してもらい、個人の保険として継続することも可能です。

 実際、「法人の経費で保障が一生涯続く保険をあらかじめかけておき、払い込みが終わった後の保険を個人が退職金の一部として現物支給してもらう」という保険商品もございます。

 参考にしてみて下さい。