QUESTION

先日、テレビで保険を使って節税していた社長が脱税で逮捕されたニュースを見ました(養老保険?)。自分は逓増定期保険で個人に切り替えていくものに加入していますが、同じ保険プランに入っているのでは?と不安になりました。この社長が逮捕された背景を詳しく教えて下さい。

ANSWER

逆ハーフタックスプランと逓増定期保険の名義変更プランは、そもそも保険商品も、その節税スキームも異なるものだとご理解下さい。また、今回ニュースとなった社長は、法人から個人に名義変更する際、個人が無償で保険を譲り受けてしまった点。また、個人に名義変更後、保険を解約した際に申告をせず税金も収めなかった点。この2点が逮捕のポイントとなりました。

逆ハーフタックスプランと逓増定期保険の名義変更プラン。

「先日、テレビで保険を使って節税していた社長が脱税で逮捕されたニュースを見ました(養老保険?)」とのことですが、逮捕された社長が加入していたのは、一般的に養老保険の逆ハーフタックスプランと呼ばれる契約です。

 一方で、お客様は「逓増定期保険で個人に切り替えていくものに加入していますが…」とのことですから、おそらく逓増定期保険の名義変更(契約者変更)プランに加入されているものだと思います。そもそも保険商品も、その節税スキームも異なるものだとご理解下さい。

 逆ハーフタックスプランも、逓増定期保険の名義変更プランも、保険商品や節税スキーム自体は問題ありません。ただし、そのプランを成立する過程で誤った経理処理や申告をしてしまえば、脱税になってしまうリスクがあります。注意が必要です。

法人から個人への名義変更で無償で保険を譲り受けた。

「この社長が逮捕された背景を詳しく教えて下さい…」とのことですが、やや専門的な話になってしまいますが、

  • 法人から個人に名義変更する際、個人が無償で保険を譲り受けた。
  • 個人に名義変更後、保険を解約したが、その際に申告をせず税金も収めなかった。

 上記の2点が逮捕につながってしまった大きな要因です。

 まず「法人から個人に名義変更する際、個人が無償で保険を譲り受けた」という点ですが、本来、保険契約を法人から個人に名義変更する場合、個人は時価に相当する金額を法人に支払って契約者変更をする必要があります。

 法人保険の場合、原則として解約返戻金額(保険会社によっては未経過分の保険料も)が時価となります。名義変更時には必ずこの時価を対価として支払って譲り受ける必要があります。逮捕された社長は、法人でかけた養老保険を払済終身保険に切り替え、そのまま対価を支払わずに個人へ名義変更してしまっていました。これが否認のポイントの一つです。

個人に名義変更後、保険を解約。申告をせず税金も収めなかった。

 また、別のよくあるご質問「法人で保険料を支払い単純な繰り延べではなく個人で解約できる。解約時に無税は本当?」の中でも紹介しましたが、2011年6月30日以後に個人で解約した逓増定期保険や養老保険に関しては、個人で増えた金額のおおよそ半分が税金の対象となるよう変更になっています

 しかし、ニュースとなった社長は名義変更後、保険契約を個人で解約した際に、増えた分を一時所得として申告せず、税金を支払わなかったことも否認のポイントとなりました。

 繰り返しますが、逆ハーフタックスプランも、逓増定期保険の名義変更プランも、保険商品や節税スキーム自体は問題ありません。ただし、そのプランを成立する過程で誤った経理処理や申告をしてしまえば、脱税になってしまうリスクがあります。

 現在の保険担当者や契約プランの保守・管理に不安がある場合は、お気軽にお問い合わせ・ご相談を頂ければと思います。